英語を学び身につけることで、果たしてどれだけ仕事のチャンスが広がるのか?
英語なんて、結局使えるようになったところで、仕事にプラスになるの?
本当に、日本の企業では、英語は必要とされているの?
そんな疑問に、各種データを眺めながら、お答えしていくとしましょう。
TOEICの運営している会社によるアンケート調査
IIBC英語活用実態調査
20〜50歳代のビジネスパーソン466人を対象に実施した英語に対する意識調査
※日経ビジネスオンラインに登録している有職者
「現在の英語スキル」
回答として、「話せない」「挨拶が出来る」「簡単な業務連絡などが出来る」「取引先や海外支店とメールでやりとりできる」の合計が、全体のうち約70%近くを占めています。それ以上のスキルとしては、「取引先・海外支店と電話でやり取りできる」「英語で行われる会議で議論できる」「通訳なしでの海外出張に一人で行ける」「海外赴任できる」と続きます。
簡単な業務報告ができる、メールでやり取り出来る、程度までの英語スキルに留まっている人が大半だということが分かります。このくらいのレベルであれば、英語を使える人はかなり日本人でも多いということですね。だから、英語で他の人達よりも抜きん出たり、企業や人から必要とされることを目指すのであれば、この全体の70%近くの人々が使えるレベルの英語を超える必要があるわけです。
逆に言えば、この全体の約70%が扱えないスキル、つまり、
「取引先・海外支店と電話でやり取りできる」
「英語で行われる会議で議論できる」
「通訳なしでの海外出張に一人で行ける」
「海外赴任できる」
これらのスキルを扱えるようになれば、人や企業から必要とされる可能性、あなたの市場価値がぐっと高まるということですね。
「英語力向上において抱えている課題」
回答(複数回答可)でダントツなのが「仕事で英語を使う機会が少ない」で約50%。きっかけがないと英語学習が続かないのと一緒ですね。だから、英語力を上げるために、商社や外資系、メーカーの海外営業など、海外と直接関われるような仕事に転職するのが一番手っ取り早いということは、疑いようの無いことですね。如何にそういう環境に身を置くことが出来るか?
やはり、普段から意識して英語を使う機会がなければ、自然と忘れていったり、かつての英語レベルを維持出来なくなっていたりすることがめちゃくちゃ多いです。筋トレやスポーツと一緒ですね。日頃から英語に触れて、日頃から英語を使うような環境に居ないと、英語力は衰えていくものです。私の例で言うと、自分は大学卒業後も商社勤務で日々英語に触れる機会が非常に多く、英語を使って仕事をしているので、アメリカ留学直後の英語力を維持出来ています。一方で、同様に1年間留学していた当時の同級生で、就職後に英語を使う仕事に就いていない人は、総じて英語力がかなり落ちていました。久しぶりにアメリカ人の友人が来日し、その同級生と共に会って英語で話した時に、それは一目瞭然でした。
同じく英語力を維持できたり、更に英語力に磨きがかかっている知り合いは、みな海外就職していたり、外国人の異性と付き合っていたり結婚していたりと、何らかの形で英語を日々使えるような状況に必ずいます。
「普段の英語の学習状況」
TOEIC 800点以上の人は、平均して週に6時間は英語学習にあてているそうです。一方で、800点未満の人の学習時間は、平均して週2時間40分。。。。まあ、これは当たり前ですよね。1週間のうち、それくらいの学習時間を確保できないようであれば、英語力の向上はほど遠いです。一生、また数10年に渡って英語学習を続けるわけではないですから、2−5年の短期間であっても、集中して継続的に英語学習に取り組むことが必要です。
では、TOEIC 800点以上取れている人達は、どのようにして時間を確保しているのか?
「英語を学習する時間帯」(複数回答可)
1位は自宅で73%、2位は電車やバスなどの車内で54%となっており、特に800点以上を取れている人は突出して電車やバスなどの車内、が多い傾向です。つまり、高得点のスコアを取れている人は、自宅などにおける自由時間に加え、通勤などのスキマ時間を上手く活用しているようです。色んな各々の事情で、家に居れる時間がすごく限定的だったり、英語学習に当てられる時間が取れなかったりする場合もあると思います。通勤時間を活用すれば、例えば往復で1時間だとした場合、週5日でそれだけで5時間ほどは確保できるわけです。
ただ、注意して欲しいのが、通勤時にできる英語学習は限られている、という事です。音読やシャドーイング、発音練習などは難しいですね、当たり前ですね。これはカフェなどでも同様です。やっぱり自宅での学習時間確保は、マストになってきます。
外務省データから見る、英語・海外に関する実態調査
続いて、外務省が公表しているデータを見ていきましょう。
出典:外務省 海外在留邦人数・進出日系企業数の調査結果 (平成30年要約版)
海外に住んでいる日本人は、どのように変化しているのか?
もれなく、前年比で伸び続けていますね。
日本国内の需要頭打ちによる、企業の海外進出が後押ししている影響は大きいでしょう。
また、富裕層の国外退避も、少なくないのかもしれません。これに関しては、細かいことはわかりませんが。今後としては、増税トレンドはこの先日本でもかなりの高確率で進んでいくと思われます。そのため、海外移住は今後も一部の層を中心に加速していくと見て間違いないでしょう。
オリラジの中田敦彦さんも、シンガポールへの移住を予定していますね。
オリラジ中田「日本で潰される」シンガポール移住、税金でも救われる?
日本の企業が、海外にどれだけ進出しているか?
先ほど言及した、海外への企業進出の状況が、正にこのデータですね。
※全体の母数(絶対数)としては、中国がダントツトップ、続いてアメリカとなっています。
各国とも、基本的には緩やかな上昇傾向ですが、インドとタイの進出率がかこ数年間で突出しています。どちらも、英語でビジネスが出来る国です。現地語が使えればそれに越したことは無いですが、普通にビジネス・仕事する分では英語があれば十分戦えます。
ご存知の通り、日本の国内需要は既に飽和しており、人口も減少が続いている状況。出生数も2020年で87万人と過去最低記録を更新中。人口増加が続いているインドへの企業進出が増えているのも頷けますね。もはや、こういう場所・国と繋がる事でしか、日本の勝機は無いのかもしれません。
逆に言うと、こういう場所に自ら身をおいていく、そういった環境に動いていくことで、これからを生き抜くチャンスが得られるかもしれません。
企業数全体として見た場合も、確実に企業数は毎年増えているのが分かります。
海外への進出企業が増えているということは、どんどん海外シフトが強まっている、そのために間に立てる人材の需要は増えている、と言えるかもしれません。そのため、英語が使えないと、どんどん選択できる仕事が減っていくということが、中長期的に見て起こる可能性が高いとも言えるでしょう。
英語が使えることで、得していると言えるか?
グローバル人材の82%、英語ができて「仕事で得している」 ーロバート・ウォルターズ
得していると感じる理由は1位「キャリアの選択肢が広がる」(82%)、2位「仕事で関わる人との関係構築に役立つ」(75.7%)、3位「職責がグローバルに広がる」(73.8%)。業種別に結果を見ると、回答者の2割を占める製造業(電機/電子部品/機械)の従事者では「海外のソースからも情報を得られる」への支持が74%と大きく、IT業界の従事者では仕事で関わる人との「関係構築に役立っている」への支持の高さ(84%)が目立ちます。
https://www.robertwalters.co.jp/about-us/news/2018-03.html
私のポジショントークみたいになってしまいますが、ですがこれらのデータは紛れもない事実です。世の中、日本の企業は、このグローバルの世界の大きなうねりの中で、自分達の立ち位置と食い扶持を確保しながら生き抜いていかなくてはいけません。
英語は、そんな資本主義という現代の弱肉強食の世界を生き抜くための必須ツールとなりつつあるのです。