英文法なんかいらない!気にするな!と言っている人がいる。
それはある意味正しいし、ある意味間違っている。
その人の英語の習熟度具合による。
今回は、英語の語順の重要性について説明したいと思います。
既にご存知の通り、そもそも、日本語と英語は文章の組み立て方・語順などが全く異なる。
日本語 「 今朝、 私は コーヒー を飲んだ。」
修飾語(M) 主語(S) 目的語(O) 述語(V)
英語 「 I had a cap of coffee this morning.」
主語(S) 述語(V) 目的語(O) 修飾語(M)
上記の日本語文を英語の順序で入れ替えるとこうなる。
日本語デタラメ「私は 飲んだ コーヒーを 今朝」・・・意味が伝わらない訳ではない。。
逆に、英語を日本語の順番にすると、
英語デタラメ 「This morning, I a cap of coffee had」 ・・・意味が伝わらない訳ではない。。
※修飾語(M)の位置は、英語でも文頭も文末も両方あるので、気にしないで欲しい。
ただ一般的には、主語+述語(+目的語)で文頭に重要な部分を先に言いきったあと、
あとに修飾語を付け足していって、より具体的かつ鮮明な文章にしていく、という事が多い。
英語では結論を先にもってきて、あとで修飾語を付け足し、いくらでも文章を文字通り「飾る」。
I had a cap of coffee at Starbucks this morning with my friend
(S) (V) (O) (+M)スタバで (+M)今朝 (+M)友達と
まあ上記のような簡単な文であれば、日本語も英語も、順序をデタラメに並べ替えたところで、意味合いとしては何となく伝わるし、身振り手振りも交えれば、伝わらないことはない。でも、それは英語を適切に使いこなして会話している、とはとても言い難いし、相当親切な人や、日本に来ている外国人など、ある程度、相手の外国人がこちらの話を能動的に聞いてくれる条件のみ、ということになる。また、海外旅行・留学・海外出張で現地人と英語で話す場合(日本というホームを離れれば)、そんな親切な人ばかりではないし、正しい語順でないとそれこそ通じない。もし日本で外国人と軽くお喋りできるだけでいいや!というのであれば語順はそんなに気にする事はないが、当サイトではそれは推奨していないし、それは英語を話しているとは言えない。
また、日本語は順序を入れ替えても何となく通じやすいが、英語の場合は順序を入れ替えると、途端に伝わりにくくなる。語順をシャッフルした時の伝わりやすさが、日本語のそれと比べて一気に落ちる。
なので、まずは上記の語順、並びのシステムが英語と日本語は全く異なる、という事をまずは学んで置かないと、あとあと日本語の語順感覚で勉強することになるので、非常に苦労する。文法は勉強する項目が単語やリスニング・スピーキングと違い、比較的簡単で時間も少なくて済む。また、受験英語において、英文法は暗記モノとして出題しやすいので、高校受験・大学受験で英語を勉強した事がある人にとっては、社会人からのやり直し英語学習の手始めにしても、とっつきやすい。
また、単にとっつきやすいだけではなく、今後のスピーキング・リスニング・ライティングの向上のための土台として、まず英語を扱う上での大原則である、文法を頭に入れておくことが重要だ。ある程度、文章を読みこなしたり多くの英語音声に触れたり、数をこなしていく事で、上記の語順が当たり前のように体に染み付いていく。それまでは、まずは少なくとも、上記の語順を頭で理解した方がいい、と個人的には思う。
これは、語順に限らず、時制・代名詞など、他の文法にも同じ事が言える。まずは、ルールとして頭に刷り込んでおく。リスニングもスピーキングもライティングも、練習するなかでそれが100%完璧に出来ることはなく、絶対何回も失敗する。そしてその失敗した時に、この文法のルールに立ち返って、何回も修正をし、それで自分の体に正しい英語のシステムが染み付いていく。。ちょっと厳しい言い方になってしまったが、こればっかりは何度もこなして、恥や失敗を恐れず、何回も反復練習するしかない。失敗したら、より記憶に刻まれやすいし、早く大きく失敗した方が、早く自分の英文法として身につく。