海外出張, 海外日記

出張記:バングラデシュ

 

出国前はいつもドキドキワクワクだ。

例えそれは出張であっても、仕事であっても、いつだって海外への好奇心は変わらない。

いつもテンションは上がるのだ。それが辺鄙な土地であったとしても、危険な国であったとしても。

登場直前のゲート前は、色んな人種・国の人々で賑わっている。

日本からは一人単独での出発で、且つ今日は現地に移動するだけで客先訪問などは無い。

そんな時は、服装も私服で、身軽でシンプルな服を着るようにしている。

なるべくなら、ストレスフリーな旅を楽しみたいからだ。

スーツ一式は預かり荷物のスーツケースに収納している。正装は仕事の時だけでいい。

それ以外、例えば場合にもよるが食事中などは身軽な私服であることが多い。

確かに出張なのだが、なるべく出張感を無くしたい。これは旅だ。

 

 

空の旅は、ひたすら好きな事をして過ごす。

機内の映画を観たり、海外ドラマを観たり、Kindleで読書したり。

自分のオススメは、機内食でお酒を飲みながらの海外ドラマだ。普段、映画や海外ドラマなどは観ないのだが、飛行機の中だけはなぜか特別。お酒が入ってテンション上がりながら観る海外コメディがまた最高だ。

時折、外の景色を見ながら、優雅な空の旅を楽しむ。

お酒が回ってくると、段々と眠気が襲ってくる。。。

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気がつくと、既に飛行機は経由地であるシンガポールに到着。

少し仮眠したせいで重たくなった体を、無理やり起こして機内を後にする。

既に現地時間は夕方。長いトランジット時間をどう過ごすか、いつも悩む。

カフェでメールチェックしたり返信したりしていると、あっという間に時間が過ぎる。

 

空港では、現地国の食事にありつけるのも、また一つの楽しみ。

 

長いトランジットもようやく終わり、次の便へ搭乗。

移動の疲れも徐々に溜まってきている。

先程食事もしたばかりなので、機内食は食べずに仮眠する。

もう少しで目的地へようやく到着だ。。。。。

 

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既に現地は深夜ながらも、空港は現地人と思われる人だかりで混み合っている。

足早に税関を抜け、なかなか出てこない手荷物をようやく取り戻し、空港を出て入国。

出た瞬間、体中にまとわり付くような湿気に圧倒される。

多分気温はそこまで高くはないのだろうが、この多湿気候で体感気温はかなり高い。

空港出口で待っている現地のドライバーを見つけ、駐車場まで移動。

ようやく車に搭乗し、ゆっくりと体と心が落ち付きを取り戻す。

既に現地時間の深夜だというのに、トラックや乗用車がかなりのスピードで走っている。

 

 

数十分ほど車を走らせ、ようやくホテルに到着。

手短にチェックインを済ませ、荷物の整理もほどほどに、軽くシャワーを浴びて就寝。

ほぼ早朝とも言って良い時間。時差の関係で、ほぼ20時間以上稼働していた俺の体は、移動で既にかなりの疲れが溜まっていた。出来るだけ寝て、疲れを取りたい。。

 

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あまり寝た気がしないが、無理やり体を起こして、シャワーを浴びる。

 

バイキングで朝食を済ませて、お客さん訪問に出発。

 

 

 

バングラデシュの首都、ダッカ都心部の交差点。

渋滞が日常茶飯事、というか常識だ。

早朝から夜中まで、クラクションが鳴り止まない、騒がしい街。

 

所狭しとならんでいる車の列。

車間距離は驚くくらい短く、そのため衝突事故も頻発している。

車は車体が傷つかないように、必ず車の周囲をバンパーで補強している。

信号もなく、警察がアナログ式に交通整理しているのが常。

ダッカのお客さんを訪問していると、ほぼ確実にこの渋滞に巻き込まれるので、必然的に車の中にいる時間が長くなる。下手をすると、1時間立っても数メートルしか進まないようなことも稀にある。

そして、車内が自分のオフィスとなるのだ。調べ物をするのも、訪問レポートを書くのも、車内が多い。

ただ、自分は乗り物酔いが酷いので、完全に車が止まらないと直ぐに気持ち悪くなってしまう。

 

 

 

 

大通りから少し脇に入れば、暗く怪しげな店が軒を連ねている。

こんな人通りが多い狭い道でも、車で容赦なく進んでいく。毎回人とすれすれを行き違うので、本当にバングラデシュ人のドライビングテクニックには恐れ入る。地球上で一番運転得意なんじゃないかと錯覚させられるぐらいだ。とても、日本人が運転できるような場所じゃない。彼らには、彼らの間の中でしか分からない、運転手同士の阿吽の呼吸とも呼ぶべき絶妙な間やスペース取りが存在しているのだ。

 

 

お客さんは、時にはこのような最貧困層が暮らすスラム街の先に位置していることもある。中には掘っ建て小屋や、鉄板を四方に立てかけているだけのような、一見家とも呼べないような家に住んでいる。ご多分に漏れず、この国でも貧富の差は非常に激しい。

バングラデシュ人の月給は、平均して日本円で約1万2千円くらいだと言われている。平均でこのレベルなので、より貧しい層は月5千円以下とかでの生活だろう。当然、物価レベルが全然違うので一概には比較出来ないが、それにしても最貧国の一つで、世界でも労働コストが最低レベルな国であるだけのことはある。

 

 

レンガ造りの廃墟のような建物の先に、お客さんの会社があることもある。場所によっては、光も刺さないような薄暗い廃墟のような建物が並ぶ先にお客さんの会社があることもあり、ちょっとした冒険気分だ。

ボロい事務所という見た目とは裏腹に、かなりお金を溜め込んで自分たちで事業を営んでいる者も少なくなく、厳しい中でもたくましくエネルギッシュに生きている人たちが多い。サラリーマンとして生きている自分とは対照的に映る。

 

 

 

仕事が一段落したら、都会のオシャレなカフェで休憩したり、軽食を取る。

ここは現地では高級の部類にあたり、日本のスタバとほとんど変わらないお値段だ。巨大な商業ビルの中に入っているだけあって、来ているお客さんもビジネスマンが多い。

 

 

 

 

エッグベネディクトを食べ、エネルギーを補給。

 

 

 

 

取引先の人間。親日家が多いが、ことビジネスの話となると厳しい人が多い。

 

 

お客さんの購買担当と、その奥さんと子供。彼にはなぜかものすごく気にいられ、奥さんが手作り弁当をもってきてくれた。

 

 

カフェの女性店員。少し肌が黒みがかった人が大半で、厚化粧している女性が多い。そして服装はビビッドな色合いの服を好んで着ている。

 

 

如何にも柄悪そうなオッサン。実際、現地では飲酒禁止なのだが、酒の販売を行っている。ウイスキーを買わないかと営業されたが、丁重にお断りした。

 

 

道端でタバコを売っている露天商。タバコは一般市民には高い買い物なのか、なんと1本単位で売っている。それをちびちび大事そうにその場で吸っていく人が多い。

 

 

 

日も暮れ始めてきた。今日の客先訪問はだいたい終了。今日はこれで切り上げる。

 

と思いきや、お決まりの渋滞。退勤ラッシュだ。バングラにはまだ電車がないので、移動は自動車やバス、電動リキシャなどを使って移動するしかない。ただ人口がダッカに集中し過ぎており、人口密度がどエライ事になっているので、毎日当たり前のように渋滞が起こる。

ほぼ移動だけだとしても、異国の地で環境が変われば、その分疲れやすくもなり、帰路はほぼ車内で寝てしまうことが大半だ。

寝ぼけつつ、車に揺られながらホテルへと向かう。。。

 

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砂ぼこりまみれで汚れた体をシャワーを浴びて洗い流し、夕食の時間だ。

食事は、海外出張中の唯一と言っていいほどの楽しみだ。

他の国であれば、夜の街の楽しみがあったりするが、ことバングラではそのような場所はほぼ無い。あるにはあるが、衛生面であまりにも危険過ぎるので、自分は未だかつて怖くてチャレンジした試しがない。(誰か体験したツワモノが居たら、是非教えて欲しい笑)

 

 

エビのガーリック炒め

 

エビの中華風炒めと焼きそば

 

ピリ辛ソースがたっぷりかかった魚料理

タイ・中華も食べれるが、全体的に現地人好みに味付けされており、少し辛めの料理が多い。輸入元が一緒なのか、高級店を除いてほぼどこも似たような料理なので、正直飽きてくる。ただ、魚介系の料理は全般的に旨い。

 

 

韓国料理専門店もある。こういう異国の地で食べる焼き肉は格別に旨い、仮に日本で食べるものと全く味が同じだとしても。普段、日常的に食べれないからだろう。

 

 

都心部を中心に日本料理レストランも増えてきており、刺し身や寿司、ラーメンや蕎麦なども食べれたりする。値段は少し高めで、味も日本と全く同じとまではいかない。しかし、それでもたまに食べる異国の地の日本食は、懐かしく、美味しく感じるのだ。

 

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ここバングラデシュはイスラム教徒の国なので、牛を神聖な動物として崇めており、犠牲祭に各家庭で牛を1頭買いし、ハラルに準じた屠殺方法を用い、家族や親戚で食べる。

 

雨のなか行われる、牛の競り。

 

 

 

 

と、ここまでかなり刺激的な写真もいくつかあったと思うが、危険を顧みずに仕事している者たちも多い。このような光景も、この国では珍しくない。命綱ところか、安全柵すらないなかで、レンガを積み上げている。。。

 

 

 

 

 

時には、ホテルの屋上でレポートを書くことも。開放的で気持ちいい。

 

 

 

 

 

 

 

そして、夕暮れの空はこの国でも変わらず綺麗だ。

 

 

海外出張と言えば、確かに仕事なのだが、それは大いに旅や冒険といった側面も持ち合わせている。

英語を起点にして、道の世界や人々、日本とは異なる文化、食習慣、宗教観、すべてが刺激でしかない。それらの刺激を受け続けると、自分の中の常識が外れていき、今まで日本では当たり前と思っていたことが違うのだと、気付かされる。それは自分の成長につながるし、自分が胃の中の蛙だったという事を知らされるのだ。

英語を身に着けて海外と関わる仕事に従事すれば、あなたにも同じような体験が出来るだろう。

 

 

 

 

P.S.

帰りの空港まで渋滞している。。

 

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