発音は正直おろそかにしていたが、非常に重要だという事が、
留学中に痛いほど感じた。

当時、発音はそれほど重要ではないと、とにかく話せればいいじゃん！
と思って駄目でもとにかく話しまくるように心がけていた。
ただ、何回喋っても伝わらないことが目立つようになり、
文法が悪いのか？よく使わない単語を使っているのか？
はたまた声が小さいだけなのか？
当時の自分は正直何が問題なのか、あまり良くわかっていなかったと思う。
その時は。
取り敢えず、大方の意味あいは通じていて、会話にはなっていた。

留学生活が進むにつれ、徐々に喋れるようになってきたかな？
と感じ始めて来た時、LとRの発音を当時、留学中の語学学校の先生に
めちゃめちゃ指摘された事を今でも鮮明に覚えている。

オレンジ色がかったパーマと金縁眼鏡が印象的な、
恐らく50代くらいの女性教師。
どちらかと言うとやや小柄、で少しお腹が出ていた気がする笑
こっちの先生がだいたいテンションが高い人が多いが、
この人も紛れもなくその一人。
指摘するところは遠慮なく指摘してくるし、またわからない事があれば
毎回親身にアドバイスをくれた。わからないことは何でも聞いていた。

語学学校の授業も、中盤を越えた頃だった。
英語の授業中、確か、文章の音読か何かを自分が皆の前でやっていた時、
いつも通りテンションの高い状態でこう言われた。
"Haruki, your pronunciation of L and R is not correct!"
(ハルキ、あなたのLとRの発音はなってない！)

こちらは結構一生懸命にそれなりに上手く、話していたつもりだったが、
すごいストレートに指摘されたので、少しショックだった。

大学でも、語学学校でも、発音の練習はさわりだけはやってきたが、
正直あまりそこまで意識的に練習した訳ではなく、
自分の練習不足・発音の欠如を思い知らされた瞬間だった。

LとRの発音の違いを指摘されたのは、これだけではない。
カフェテリアで、仲良いメンバーのアメリカ人2人とランチしていた時だった。
その時、確か選挙が何かの話になって、選挙(election)という単語を
自分が口に出した時に、二人に大爆笑されてしまった。。。
一瞬、俺何か変な事でも言ったか？と困惑していたが、
友人の一人は笑いながらも小声で、丁寧に説明してくれた。


股間に手を当て、天を突き上げるような動作をしながら、
それは「選挙」(election)ではなく、「勃起」(erection)だと。。。

マジか！自分は選挙のつもりが、勃起と言っていたのか。。！
ヤバい、それは爆笑するわな、とすごく納得して自分も笑うとともに、
自分の発音の悪さがまた露呈した瞬間でもあった。
この時二人は親切に教えてくれたが、今後の会話で指摘してくれる人は
いないかもしれないし、今後英語が通じない、会話に困るかも。。
このままじゃ、ヤバい。。

指摘してくれたオレンジパーマ先生と、友人二人にはとても感謝している。
なぜなら、今後発音をどうしても意識せざるを得なくなったからだ。
この日から、寮に帰ってから、LとRの発音練習を続けることとなる。
当時、既にYoutubeで英語の発音の動画は、数は少なかったが出回っていた。
同じように苦労した日本人男性の動画を何回も見て、自分でも何回も練習した。
先生や友人たちも話す時も、毎回毎回意識するようになった。

https://www.youtube.com/results?search_query=%E8%8B%B1%E8%AA%9E+L+R+%E7%99%BA%E9%9F%B3

（今ではLとRの発音の違いに関する沢山の動画が上がっている。）

すると、以前ほど発音の事を指摘されることは徐々に少なくなり、
例のオレンジパーマ先生にも、当時セメスターが終わる頃には、
偉い上達したじゃないかと言われるまでになった。

俺の場合は、早かったのか遅かったのか、今ではよくわからないが、
とにかくこの発音の失敗をして良かった。
そう思うと同時に、発音はやっぱり重要だということを認識した。
発音はどうでもいい、伝わればいい、という意見もあるし、
特にビジネスの世界ではそれは顕著だ。
意味合いが大筋でも伝われば、それで何とかなることが多い。

でも、それでも、どうせならやっぱりカッコよく発音出来たほうがいいじゃん？
と俺は思うし、自分自身はそれで失敗したり、伝わらない経験があったからこそ、
発音の練習、やっぱりやったほうがいい、そう思う。
ネイティブのような完璧な発音は必要ないと思うし、そもそもそれは要求されていないけど、

ただ、言葉の意味が伝わる、会話に必要な最低限のレベルの発音は身につけるべき。